人気の絵本をピックアップ

日本中で、または世界中で人気のある絵本をご紹介するコーナーです。
読み聞かせをしてあげたり、読んでみたい絵本を選ぶ時の参考にしてくださいね。

 世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ (艸場よしみ 著)
 世界でいちばん貧しい大統領と言われる、南米ウルグアイのムヒカ大統領。
この絵本は、2012年にブラジル・リオデジャネイロで開かれた「地球の未来の環境問題を話し合う国際会議」でのムヒカ大統領が行った演説を、子ども向けに分かりやすく描いたものです。

ムヒカ大統領は、「給料の大半を貧しい人のために寄付し、大統領の公邸には住まず、町からはなれた農場で奥さんとくらしています。花や野菜を作り、運転手つきの立派な車に乗るかわりに古びた愛車を自分で運転して、大統領の仕事に向かいます。」とあるように、先進国の大統領とは異なる質素な生活をしています。

世界の現実は、大量生産大量消費による地球環境の悪化、労働環境の悪化、貧富の格差問題など、人類が幸福になる方向に進んでいるようにはとても思えませんが、どうしたら良くなるのか、ムヒカ大統領の演説の中にそのヒントがあるようです。
この絵本は、小さな子にはちょっと難しいかもしれませんが、小学生くらいなら自分で読めます。地球と世界の現実に目を向けるきっかけになる絵本と言えます。
 
からすのパンやさん (加古 里子 著)
子供たちは皆、おいしいパンが大好き。
1973年に初版が出た「からすのパンやさん」は、お父さん、お母さんが子供の頃に読んで心に残っている絵本のひとつです。それからずっと世代を越えて読み続けられているロングセラーですが、パンの大好きな現代の子供たちもやっぱりこの絵本に惹きつけられるようです。
泉が森のからすのパンやさんの家に四羽の赤ちゃんが生まれ、カラスの夫婦は赤ちゃんの世話をしながら一生懸命にパンを焼きます。ところがあまりにも忙しくて、パンは黒こげになったり、半焼きになったり・・・。だんだんお客さんが減ってしまいました。
売れ残ってしまったパンは、どんどん大きくなる四羽のカラスのおやつになりますが、このおやつパンが子供たちの間で大評判になります。カラスの夫婦は、子供たちの意見を取り入れて色々な形のおいしいパンをどっさり焼くというお話です。このユニークな形の色々なパンは80種類以上もあり、それが見開きページに全部載っています。

四羽のカラスの子供達の名は、オモチくん、レモンちゃん、リンゴちゃん、チョコくんと言います。そして、「からすのパンやさん」の続編として、2013年にオモチくんが主人公の「からすのそばやさん」、レモンちゃんが主人公の「からすのてんぷらやさん」、リンゴちゃんが主人公の「からすのやおやさん」、チョコくんが主人公の「からすのおかしやさん」が発刊されました。加古 里子(かこさとし)著、出版社は偕成社です。

わすれられないおくりものスーザン・バーレイ 著、小川 仁央 訳
水彩画のタッチが美しいイギリスの作家、スーザン・バーレイのデビュー作です。
身近な人を失った時、残された者はどうやってその悲しみに向き合い、乗り越えて行ったらいいかを教えてくれる絵本です。
物知りで賢く、みんなから頼りにされていた主人公のアナグマは、冬が来る前に「長いトンネルの むこうに行くよ さようなら アナグマより」という手紙を残して天に召されて行きました。皆はとても悲しく、どうしてよいかわからなくなってしまいました。
やがて春が来て、アナグマとの思い出を語り合ううちに、アナグマが皆のために数々の知恵や工夫を残してくれたことに気づきます。
残された者たちは、アナグマが残してくれたものを宝物のように大切にし、助け合いながら生きて行くうちにいつか悲しみも薄れ、幸せな日々が訪れて来ます。
命や死がテーマとなっているため、小さな子には難しい絵本と言えますが、すぐには理解できなくてもいつか大人になったときに心の奥に宝物のように輝いている・・・そんな一冊です。

だるまさんがかがくいひろし 著
なぜか手足がある赤いだるまさんが、色んな動きや色んな表情をします。特にストーリーがあるわけではありませんが、「どてっ」「ぷく」「にこ」「ぷっしゅー」「びろーん」などの擬音語と一緒にだるまさんがあっち向いたり、こっち向いたり、転んだり・・・その動きと何とも言えないユーモラスな表情に、子供たちは大笑いです。
「だるまさんが・・・」という言葉と共に次のページがめくられると、またまた違った表情のだるまさんの顔が現れます。お母さんが読んであげても楽しい、兄弟がいれば小さな弟や妹に読んであげても楽しい、読みながら一緒に笑ってしまうような絵本です。
この「だるまさんが」の絵本はシリーズになっていて「だるまさんの」「だるまさんと」のほうも好評です。絵もシンプルでわかりやすく、赤ちゃんへの初めての絵本としても選ばれています。

ダース・ヴェイダーとルーク(4才) (ジェフリー・ブラウン著、 富永 晶子訳)
映画「スター・ウォーズ」シリーズの重要な登場人物ダース・ヴェイダーと、幼い息子のルーク(4才)との交流を描いたユーモアあふれる絵本。
妻のパドメに先立たれてシングルパパになってしまったベイダーが、一生懸命子育てをしている様子が何ともほほえましくて、笑いを誘います。
1ページごとに父と子の日常のエピソードを描いている絵本なので、ストーリーというものがなく読み聞かせには向きませんが、絵を見ているだけでも温かい気持ちになります。
大人が読んでもなぜか心惹かれる、数少ない絵本の中のひとつです。

きんぎょがにげた (五味 太郎  著)
色や形に興味を持ちはじめる1歳から2歳の頃、親が子供に初めて読んであげる絵本として人気があるのが、この「きんぎょがにげた」です。
金魚鉢から逃げ出した一匹の金魚。金魚はカーテンの花もようの中に隠れたり、花の中に隠れたりと、家の中のあちこちに隠れます。
「きんぎょがにげた」「どこににげた」のリズミカルな言葉と一緒に金魚を探すゲームみたいな絵本です。家の中には、同じような形のものがあったり、同じような色のものがたくさんありますが、そんな中から金魚を探し出したときの嬉しそうな歓声と笑顔が見たくて、親もつい何度も開いてしまう不思議な魅力をもつ数少ない絵本のひとつです。
最初は絵さがしに夢中だった子供も、やがて字を覚えるようになると、今度は言葉に出して読むようになります。

はらぺこあおむし(エリック・カール作)
「はらぺこあおむし」は、世界中の子供たちに大人気の名作絵本です。
あおむしが卵からさなぎに、そしてさなぎから蝶になるまでの成長過程がカラフルな絵と仕掛けで描かれています。
たまごからかえったあおむしは、月曜日にはりんごをひとつ、火曜日には梨をふたつとどんどん食べますが、土曜日にはおなかを壊してしまいます。あおむしは葉っぱを食べて回復しますが、その後さなぎへと変化し、最後にはきれいなちょうちょになります。
はらぺこあおむしが、どんどん食べて行く過程がリズミカルな文章と変化に富んだ絵で表現され、子供たちを飽きさせません。
食べることの楽しさ、それによって成長して行くことのすばらしさを描いたこの絵本は、きっと大人になっても心に残っている一冊になることでしょう。

うずらちゃんのかくれんぼ ( 福音館書店 きもとももこ作・絵)
うずらちゃんがひよこちゃんとかくれんぼを始めました。
じゃんけんをして、うずらちゃんからかくれます。
さてさて、どこにかくれたのかな・・・?

かわいらしいうずらちゃんとひよこちゃんがかくれんぼをするお話です。
形の似た花に隠れたり、豆やひょうたんに隠れたりと、色彩豊かな絵が子供の心を物語に引き込みます。
「じゃんけんポン!あいこでしょ!」「もういいかい?まぁだだょ!」「みーつけた!」といったリズムのある言葉もかくれんぼの楽しさを十分に伝えてくれます。

愛子様お気に入りの絵本としてもテレビで紹介されました。
読んであげる場合の対象年齢は2歳からとなっていますが、1歳くらいからでも十分に楽しめる絵本です。

こびとづかん(なばた としたか著)
奇妙な絵が何とも魅力的な絵本です。

-「おまえも自分で探してごらん」ある日、じいじは一冊の本を貸してくれた。
じいじが密かに観察した「コビトの記録」。-

本当に実在しているかのようなこびとの記録に、大人は「気持ち悪いけどかわいい」と感じたりしますが、子供たちにとっては新鮮な驚きと未知の世界への好奇心が刺激されるようです。
それぞれのこびとには名前がつけられていて、体長や生息地、特徴などが仔細に書かれています。
たとえば、

クサマダラオオコビト
コビト網 植亜目 触頭科 クサマダラ属
体長 15cm〜20cm(トウチンは含まない)
生息地 陽当たりのいい草むら
特徴 気が弱く臆病、大きくなると脱皮する
食べ物 草食で花の蜜や花粉が大好物    (「こびとずかん」より抜粋)

こんなふうに紹介されると、本当にこびとを探しに行きたくなりますね。

ビロードのうさぎ(マージェリィ・W. ビアンコ 著  酒井 駒子 絵・訳)
クリスマスの日に男の子の家にやって来たビロードのうさぎのぬいぐるみが主人公のお話です。
緑色の目をしたビロードのうさぎは、男の子といつも一緒に遊んだり、寝たり、楽しく幸福な日々を過ごします。
大切にされたうさぎは、ボロボロになってもとても幸せでした。

-本物というのは見た目のことじゃないんだ。
 こころからいっぱい愛されたものは、ボロボロになっても本物になる。-

ウマのおもちゃの言葉通り、男の子はうさぎの事をおもちゃではなくて、「本物のうさぎ」だと言います。
うさぎもまた本物になれたと喜びます。
ところが、男の子が病気になったのを境に、うさぎの幸せな毎日は終わりを告げ、過酷な運命がうさぎと男の子を引き裂きます。
でも、その後うさぎには奇跡が起こり本物のうさぎに・・・。
うさぎと男の子が遠くから見詰め合う感動的なラストシーンは、きっとこの絵本を読んだ子供達の心にいつまでも残ることでしょう。

幸福な王子(オスカー・ワイルド著)
オスカー・ワイルドの名作「幸福の王子」は、子どもが読んでも大人が読んでも感動してしまう絵本です。タイトルに「幸福」という文字が使われていますが、内容はどちらかと言えば悲しい物語です。

体が金箔で作られていた「幸福な王子」の像は、不幸な人々のために宝石で作られていた自分の目や腰の剣ををあげて欲しいとツバメに頼みます。ツバメは王子の頼みを聞き入れて届けますが、王子は両目をなくし目が見えなくなってしまいます。それでもまだまだ不幸な人々がたくさんいるため、王子は今度は自分の体の金箔を剥がして、分け与えて欲しいとツバメに頼みます。
冬が訪れた頃には、王子はみすぼらしい姿になり、南の国へ帰り損ねてしまったツバメも弱って、王子の足元で力尽きます。王子の像もまた心無い人々によって取り壊されてしまうというお話です。
最後は、下界の様子を見ていた神様の力で、王子とツバメは天国で永遠に幸福になりますが、この物語の核心は、「自分の身を削っても他の人々の幸せを願う」というところにあります。
物欲にまみれ、「自分さえよければ他人はどうでも良い」という人が多くなった現在、子どもよりもむしろ大人に読んで欲しい絵本と言えるかもしれません。

小さなあなたへ(主婦の友はじめてブックシリーズ  マギー・アリスン )
アメリカ中の母親を号泣させ、NYタイムズやAMAZONの児童書分野で、1位の座を獲得した絵本です。
「あのひ、わたしは あなたの ちいさな ゆびを かぞえ、 その いっぽん いっぽんに キスを した」ではじまるこの絵本には、親でいることの喜び、不安、苦しみ、つらさ、寂しさ、子どもへの思いの全てがつまっていて、あたたかな感動を呼び起こします。
「いつかあなたも、たくましくなったその背中に、小さな重さを背負うときが くるかもしれない。」の言葉の中には、いつか成長して離れていくわが子への愛と寂しさが感じられます。
自分の子どもへの愛情とともに、自分を見守り、育ててくれた母親への愛情をあらためて知る事になる・・・そんなすばらしい絵本です。
著者のマギー・アリスンは、ミネソタ州在住の児童書作家で、メトロポリタン州立大学で創作を教えています。また、イラストを描いているピーター・レイノルズは、米国マサチューセッツ州在住の絵本作家です。
「小さなあなたへ」は、これから出産を控えている方や子育て中のお母さんに是非読んで欲しい絵本です。また、プレゼントとしても喜ばれています。

おつきさまこんばんは(福音館  林 明子 著)
この絵本は、特に1歳から3歳くらいの子に読んであげるととても喜びます。
0歳からの赤ちゃんにも人気の絵本です。
夜空に浮かぶあざやかな黄色のお月さまが、赤ちゃんの目にもくっきりと映るのでしょう。

内容は、とてもシンプルです。
暗い夜空に三角屋根のおうちと2匹のネコの黒いシルエットが浮かんでいて、
屋根の上がぼうっと明るくなったかと思うとお月さまがひょっこり顔を出します。
「おつきさま こんばんは」。
そこへ、お話しようとしてやってきた雲にお月さまは隠れてしまうけれど
雲が去るとまたお月さまが顔を出します。
お月さまがにっこり笑うと赤ちゃんもにっこり。
そしてお話が終わった後、裏表紙に描かれた「あかんべー」をしたお月さまも子どもたちに受けているようです。


ぐりとぐら(こどものとも傑作集)  なかがわ りえこ (著), おおむら ゆりこ (イラスト)
1963年に月刊絵本「こどものとも」に登場してから、日本だけでなく世界各国で愛されている絵本です。
ぐりとぐらは、ふたごの野ねずみで、お料理する事と食べる事が大好きです。

冒頭のふたりのセリフがとても印象的です。

   「 ぼくらの なまえは ぐりと ぐら
     このよで いちばん すきなのは
     おりょうりすること たべること
     ぐり ぐら ぐり ぐら 」

ぐりとぐらは、森の中で見つけた大きな卵でカステラを作ります。そのカステラがふんわりと大きく、とってもおいしそうに描かれています。そして、色んな動物たちと一緒に分けあってカステラを食べる時の幸せそうな時間。
その後、大きなカステラを作り終わったたまごの殻から自動車を作って家に帰るというシーンもとても印象的。
この絵本は、子供達が自分で読む場合は3歳からとなっていますが、それ以前でも読み聞かせてあげると絵を見て理解できます。「ぐりとぐら」は、大人になっても忘れられない絵本の一冊になる事でしょう。


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